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法政大学経済学部同窓会同窓会特別講座>山中浩市氏
同窓会特別講座

私こんな本を出版しました!『会社の数字がみるみるわかる本』
山中 浩市 氏
『会社の数字がみるみるわかる本』『会社の数字がみるみるわかる本』(秀和システム , 2009年2月)
※本の写真をクリックすると、アマゾンの購入ページにリンクします

I.私は、現在コンサルティング会社を経営していますが、独立して会社を始めるまでは、ほぼ一貫して企業の営業部門に在籍しました。会社の一部門であったり、関係会社であったりしましたが、異動に伴い数多くの貴重な経験してきました。バブルをはじめとする景気の浮き沈みや、新規事業部での成功や事業撤退など、現場での生の体験を数多く積むことによって、「営業」だけにとどまらないビジネスの視野も広がった気がしています。一般的に企業では、新商品や、新しい技術と言うものがもてはやされる傾向にあります。新しいものはマスコミでも華々しく取り上げられますが、私の経験から言うと、人材にしろ、事業にしろ、販売にしろ、ビジネスを支えているのは「確実なる継続」です。古ければ古いほど価値があるわけではありませんが、たとえ地道でも継続してこそ力が生まれるのです。
 そのあたりの奥義を、過去多くの経営学者や著名な経営者が、名著、名言を残しているのだと思います。一般論的な話はさておき、そのような「確実なる継続」の実現にはさまざまなアプローチがあります。私の経営コンサルタントとしての仕事は、そのアプローチのひとつである「経営者から従業員ひとりひとりまでの経営意識を高める、いわば意識改革コンサルタント」としての仕事がメインになっています。
 ところで、社員研修の講師は「企業では、決められたことを繰り返し作業するという受動的な姿勢で業務を遂行していることが多いが、人間は『やらされている』という受動的な行動より『やっている』という能動的な行動をする際にやる気を感じる。」という意味の話をよくしますが、私は自らの経験から、このフレーズには少々疑問を感じてきました。「受動的」な仕事では、やる気が生まれない、成長しない、なんてことはありません。人は、受動的なルーチンワークから会社や仕事への愛着、また仲間意識、向上心をもつことも現実には少なくありません。  ただ、ここに1つだけ気をつけなければならない落とし穴があります。従業員の頭の中が、自分の都合や現状だけが中心になってしまうと、市場や周りの環境の変化についていけなくなることがあることです。最近はこれを「ドミナント・ロジック(内部の論理)」とカタカナで書いたりしますが、簡単に言うと「ヒトリヨガリ」です。これを防ぐアプローチを、私は経営コンサルタントとして、様々な企業の経営者の方々から従業員のみなさんまでお伝えする仕事をしています。

II.もちろん、そのアプローチにもいくつか選択肢あります。その企業の現状やニーズに合わせ処方箋にまとめるのです。その中のひとつが「従業員の数字力強化」です。昨年、私の研修時のレジュメの一部を1冊の本にまとめてみました。それがこの本です。本書で身につく数字力の強化がどのように「ヒトリヨガリ」を打破できるのか、は以下の2つの視点で説明できます。
○数字は「安全安心の源」という視点
 現在のような、多様な価値観、景気変動、グローバル化、など変化の速い時代は、現状把握の目を養うことがとても重要になってきます。過去の経験や実績による判断は役に立たないことはおろか、足かせになる場合すらあり得ます。また、目の前の事象でさえ意外に冷静に直視できないこともよくおこります。そんなときに大切になるのが、「だいたい…」ではなく、正確な数字による現状分析の目を持つことなのです。「数字の変化を見る目を養え」とよく企業では言いますが、このためには、常日頃から数字に親しんでおくことが最良の方法です。この目を身につけたとき、危険予知や、対策の立案などが容易になり、個人も会社も安全安心の中で仕事が進められるわけです。
○数字は「達成感の源」という視点
 例えばプロ野球。豪快なホームラン!1本、にしても「第○号、飛距離特大○m、○ランホームラン」と数字が踊ります。登山で頂上を征服した、としても、「山頂海抜○m」!結果はやはり数字で味わうほうが達成感は大きいのです。いくら会社やシステムを立ち上げたとしても、それはスタートラインに立っただけなのであり、結果となる数字が出て初めて、本物の達成感が味わえるものなのです。また、その数字に基づく達成感は、客観性があり、組織内でも共有化しやすいという特徴があります。そしてその組織はよりパワーアップしていくことになります。
 この数字の達成感を味わうためも最低限の会社の数字の知識が必要になってきます。業績好調な企業の従業員は自然と数字への関心興味が強くなる傾向があるように思います、また言い換えると数字への関心が高い従業員は企業の業績をよりアップさせる、とも言えます。

III.会社の数字に関する本は、今、世の中に多数出版されています。しかし、多くの「会社の数字」の本は会計士など会計専門家の手によるものです。会計専門家は、会計の知識のない人の思考回路が理解できないことが多く、説明も難しくなる傾向があります。私自身は経理部の経験はありませんが、会社の数字の知識は、専門家的な知識の広さ、深さ、より「基本的な考え方」の正しい理解が重要だと考えています。
 例えば、企業ではよく「コスト」の話が語られます。私も何度か研修を受けたことがありますが、私の経験によると、会計専門家のコストに関する説明等は、原価計算論的な話からスタートすることが多いようです。しかし、会計初心者にとっては、それでは話が回りくどくわかりづらい。私はこの本では、いきなり「採算ライン(=損益分岐点)」の話からスタートし、それも理論ではなく「運動会の焼そば屋」の事例で説明しました。一見無謀なようですが、この方が基本の考え方を理解しやすいと考えているからです。
 幸い、この本は結構売れ行きも好調で、これらの点で共感を得られたように思っています。

(2010.5.1)

山中浩市氏 筆者:山中 浩市(やまなか こういち)

1956年 福岡県生まれ
1992年3月 法政大学経済学部通信教育部卒業
積水工事(現積水アクアシステム)株式会社を経て、積水化学工業株式会社入社。営業、販売促進企画等を担当。大阪、東京、埼玉、岡山、奈良と全国各地で勤務。その後、2008年に同社退職後、株式会社中央ビジネスアソシエイツを設立し、経営コンサルタントとして独立。