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法政大学経済学部同窓会同窓会特別講座>洞口治夫教授
同窓会特別講座

森嘉兵衛賞受賞のことば
洞口 治夫 経営学部教授
 このたびは、はからずも法政大学経済学部同窓会・森嘉兵衛賞受賞の栄に浴し、心より感謝申し上げます。法政大学経済学部名誉教授および教授陣からなる峻厳な審査を経て拙著『集合知の経営−日本企業の知識管理戦略−』文眞堂、二〇〇九年一〇月に学術的な貢献を認めて頂いたことを誇りに思い、また、嬉しく思います。

 私、洞口は一九七七年、法政大学経済学部経済学科に入学し、経済政策論を講ずる故・鈴木徹三教授のゼミナールにおいて、宇野弘蔵の『経済政策論』、レーニンの『帝国主義論』、サミュエルソンの『経済学』を精読する学生生活を送りました。在学期間中には、幸運にも、法政大学奨学金派遣留学制度が創設され、その第二回派遣によってイギリス国立シェフィールド大学経済社会史学部に学ぶことができました。こうした強運に恵まれつつ、法政大学経済学部では、理論・政策・歴史のバランスをとりつつ、語学を重視した学習をすることができました。その成果は後年の著作に反映されてきたと感じております。
 一九九二年に発表した『日本企業の海外直接投資』(東京大学出版会)では、「現状分析」を、また、二〇〇二年に発表した『グローバリズムと日本企業』(東京大学出版会)では、「段階論」を展開し、本著作『集合知の経営』によって「原理論」を探求したものと申し上げれば、ご理解いただける諸先輩も多いことと存じます。
 西欧の科学哲学における知識とは、個人的なものです。集団とは愚かしいものであり、それは、群集心理、グループシンクといった集団による暴力の源泉と近しい文脈で語られるものでした。しかしながら、日本企業は、企業活動における小集団活動、提案制度、改善活動などを通じて、集団による知的活動を積み重ねてきたものと理解できます。そのことが、世界第二位のGDPを生みだす源泉となったと理解することが可能です。拙著『集合知の経営−日本企業の知識管理戦略−』では、日本企業が得意とする知識管理のあり方を類型化し、その成立の原理を探求した著作です。今後は、自らの「原理論」を片手に、再度、その応用可能性を探っていきたいと希望しています。
 アダム・スミス、リカード、マルサス、マルクス、ケインズなど、日本の経済学は、長く輸入学問として外国の学説を解説することに力点を置いてきました。日本発の経済学をいかに生み出すか、また、日本発の経営学発展の一翼をいかに担うか、こうした課題を心に秘めて法政大学において研究活動に専心できたことを心より感謝し、森嘉兵衛賞受賞の御礼の言葉にかえさせて頂きたいと存じます。法政大学経済学部同窓会の運営に携わる皆様に、重ねて心より感謝いたします。

(2010.7.17)

洞口治夫教授 筆者:洞口 治夫(ほらぐち はるお)

1959年 長野県生まれ
1982年 法政大学経済学部卒業
1986年 法政大学大学院修士課程修了
1991年 東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)
1991年 法政大学経営学部専任講師
1993年 同 助教授
1994年8月〜96年8月 ハーバード大学客員研究員
1999年 法政大学経営学部教授、現在に至る。
著作論文多数。