![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 法政大学経済学部同窓会は 創立20周年を迎えました ![]() 法政大学経済学部同窓会事務局 〒194-0298 東京都町田市相原町4342 電話・FAX:042-783-2550 (火・水・金曜 9時〜16時) |
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おかげさまでチームの目標であったシード権を獲得することができました。監督とコーチの指示に従って、選手たちは本当によく走ってくれました。全国の法政関係者の皆さまのご期待に応えることができ、陸上競技部としてもこれ以上の喜びはありません。二カ月が過ぎますが、さまざまなお言葉を頂戴し、箱根駅伝という日本が生んだスポーツの持つ、人々を感動させる力、人々を一つに結び付け勇気づける力というものを今更ながら実感しました。 今回、法政大学のシード権獲得を予想する人はあまりいませんでした。確かに、箱根駅伝『公式ガイドブック』等によれば、1万メートル28分台クラスの選手は、東洋大学、駒澤大学、明治大学レベルで7〜10名、城西大学、中央大学等でも4名はいる一方、法政大学は1名だけでした。この条件で結果が出せたことは、法政大学のチームが徐々に力を付けてきていることの証であると考えています。成田道彦監督とコニカミノルタから迎えた法政大学出身で元箱根駅伝エース選手だった坪田智夫コーチの、二人による新体制が確立して3年経ち、大学支援スタート後に入学した選手も2年生となりました。学生たちの意識改革が進み、チームの基礎が固まりつつあるという手ごたえを感じています。 しかし箱根駅伝で上位の成績をあげるのは容易なことではありません。競争相手の諸大学は本気です。2000年前後から箱根駅伝に出場していなかった新興大学が強化を始め、それに対抗して早稲田大学、明治大学、青山学院大学など伝統校が、大学の支援を得て本格的に強化を始めました。明治大学は2001年に強化を始め、2005年に14年ぶりに本戦出場を果たし、2009年にシード権を獲得しました。青山学院大学は2004年に強化を始め、30数年ぶりに2009年に出場、2011年にシード権を獲ります。それぞれ強化開始からシード権獲得まで8年と7年かかっています。早稲田大学は、実業団コーチの獲得、寮の完備、推薦の増枠、付属校からの強化など、様々な対策を講じて見事に復活しています。 一方、わが駅伝チームは、この数年間、一人の指導者と少数精鋭の選手たちの奮闘にもかかわらず、限界的な諸条件のもと、ライバル校に次々と追い抜かれ、厳しい戦いが続きました。その状況で気力を保ち踏み留まることができたのは、窮状を理解して、熱心に応援・支援を続けてくださった、駅伝友の会をはじめとする卒業生の皆様方、陸上競技部の後援会、そして献身的な部のOBの方々のお陰にほかなりません。心から感謝する次第です。 そして大学が支援を開始してくれたことでチームの再建が始まりました。ここ2,3年の目立った変化は以下の通りです。長距離選手の推薦枠が増えました。20名を超す枠を持つような有力大学と比較すれば半分以下とはいえ、確実に成果が出てきています。長距離選手にケガと調子の波はつきものであり、人数の余裕が無いときには、予選会や本戦にベスト・チームの編成をするのは容易ではありません。練習においても、極力ケガ人を出さないことを優先するために、選手を限界まで鍛えるメニューを課すことができず、結果として実力を伸ばしきれないという思いが残りました。しかしここ2年間で条件が変わり、社会人チームを牽引してきた坪田コーチの指導のもと、強化メニューによる充実した練習が可能となって、学生を鍛えることができるようになりました。 またスカウティングも向上しています。わが部のスタッフは、他大学の数名の体制と比べ手薄でしたが、前述の通り2人の体制が確立し、指導とスカウトが両立するようになりました。より頻繁に全国の試合と高校に足を運ぶことが可能となり、実績が伸びています。最近は、法政が再び高校生の注目する大学になってきているという噂を耳にしました。さらに年間数度の合宿には大きな予算が必要となりますが、夏合宿等の質が向上していることも感謝しております。 10名が襷をつなぐ箱根駅伝では、毎年のようにドラマが見られます。スポーツの勝ち負けは予測不可能であり、来年のことは分かりません。また他大学からの遅れを取り戻すには時間がかかります。しかし、わがチームの士気は高く、挑戦者としての心構えが変わることはありません。他有力大学と同等あるいはそれに近い条件を与えていただければ、近い将来、必ずや優勝を狙えるチームに育って行くと信じています。今後とも変わらぬご声援、ご支援をよろしくお願いいたします。
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