対コロナ危機対処:テレワーク支援活動を開始
2020.12.2 中村寿徳
(経友会常任幹事)
【有志による対コロナ危機対処活動】
12月1日、経済学部同窓会(経友会)有志による対コロナ危機対処活動としては初めてのテレワーク支援活動を実施しました。1 この日は多摩キャンパスの経友会事務所で所用を済ませ、午後から八王子市にお住まいの会員様宅を訪問して、PCおよびスマートフォンにアプリケーションをセットアップして、実際に私の端末と接続しながら使い方を説明させていただきました。
(帰路、駅周辺の電飾が美しい。)
コロナ危機に対してテレワークは有効な戦略です。まず、コミュニケーションを取る際にソーシャルディスタンスを確保する事ができます。これにより感染の確率を低下させ、全体での感染者数を減少させる事が出来ます。これは、当然、コミュニケーションの全てではなく一部をテレワーク化するだけでも感染確率を確実に低下させる事が出来るので生産性の低下が軽微な部分では積極的に活用すべき戦略です。
次に、極めて深刻な状況下でのBCP(Business Continuity Plan)の立案を容易なものにする事で、事業計画の不確実性を低減し、経済活動への悪影響を軽減する事が出来ます。
また、社会的活動への適用は、信頼出来る情報の共有と、コミュニケーション不足の解消により、社会不安と精神的な負担の軽減に繋がります。また、こういう時こそ連絡を密として助け合いを実現する機会を見出す可能性も高まるはずです。
【自分を護る事が、他人の命を救う事になるかも知れない】
今回の危機の様に医療リソースの欠乏が危惧される場合には、自分自身が何らかの形で医療や隔離を必要とされる状態にならない事も重要です。
まずは、厚生労働省の推奨する3つの密への対策2の実践が肝要ですが、「密集」と「密接」に関しては、他の多くの感染症と共通する部分ですが、「密閉」対策(要するに換気)は、ごく一部の感染症に対する対策3として知られる程度で、特殊なものと考え、意識的に注意したいところです。
マスク以外にも、ゴーグルと消毒用アルコールは欲しいところですが、春にあった品切れなどを考えると医療機関向けのリソースを食いつぶしたくはないので、自分は花粉症用眼鏡と手元にあった無水エタノールを消毒に適した濃度に希釈したものを使っています。これで新型コロナウイルス感染を確実に防げるものではありませんが、有ると無いとでは桁違いにリスクが異なるはずで、全体での感染者増加を抑止する効果は期待出来ます。
加えて、自分は春の流行の際に、列車内で「ひょっとしたら新型コロナウイルス感染症かも知れない」と思われる場面を目撃し、駅員に連絡した事があります。(自分は昔、喘息を患っていましたが、似た症状ではあるものの、あまりにも異常なものを感じる強烈なもので、喘息とは関係のない発熱を伴っている様に見えました。)もちろん、駅員に「○○号車の✕✕座席に、咳と喘息のような音を出して、意識朦朧の方がいる。救急の手配を考えて欲しい」と連絡したあと、トイレで手と顔を洗い、うがいし、持っていたアルコールスプレーでマスクを消毒して、しばらくは出来るだけ人と会うのを控えました。杞憂であれば良いと思っていますが、その後すぐに職場の近くのスーパーが新型コロナウイルス感染者を出して臨時休業したりもし、不安は残りました。
そして、新型コロナウイルス感染症による発熱や咳の発症者に遭遇する様な場面は出来るだけ避けたいところですが、万一の場合も想定すべきだと考える様になりました。
医師の本田孝也氏らが実践している「透明ポリ袋」の活用(日経メディカル https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565354.html )は有効な方法ですが、この方法だと息苦しい上に、曇り、夏場は耐えずらいだろうと考え、4月に透明ポリ袋に消毒された空気を送り込む為の空気中新型コロナウイルス除去装置を自作しました。(自分は小学校で理科部の主将を務めたりと、こういうものは割と得意です。)
原理は、現在、新型コロナウイルス患者の病室の消毒などで活躍している紫外線を極めて高い密度で照射する事で新型コロナウイルスを不活性化してしまうという「力技」ですが、非常時は採算度外視の手法が有効な場合もあるので、この方法で試作して使った感じは良好に感じました。紫外線灯を購入した4月3日時点では、まだ紫外線の有効性が十分認知されておらず(米国政府が「新型コロナウイルスは太陽光で急速に不活性化する」という研究成果を発表したのが4月23日4で、米国のゼネックス・ディスインフェクション・サービスの紫外線照射ロボットの新型コロナウイルスを除去する効果が確認されたと報じられたのが5月3日5)、簡単に購入する事が出来ました。
今回は、この4月作成の空気中新型コロナウイルス除去装置を非常用として準備しておきました。
バッテリーを外付けにしたので非常に軽く出来ています。紫外線によるウイルス除去は、比較的大きな飛沫には効果が低いので、大きな飛沫に強い不織布マスクと微細な飛沫に強い紫外線のハイブリッドで空気流量は9,100cc/分を確保して、室温25.5℃の状態で10分間稼働させても換気には特に問題はなく、与圧による気密も期待出来そうに思いました。この流量の場合、新型コロナウイルスが一般的なインフルエンザウイルスやヒトコロナウイルスよりも弱い、という説を信じるならば、計算上は新型コロナウイルスの99パーセント以上を除去出来る計算になるばかりか、紫外線に強いとされる結核菌ですら97パーセント以上を除去出来るという事になります。(※紫外線はウイルスだけでなく、人体にも有害とされています。ここで使われている紫外線は太陽光とは比べ物にならないくらい強力なもので、非常に危険です。この試作機は、除き窓に紫外線遮断フィルムを貼り、吸気口と排気口の紫外線遮断に工夫を凝らして入念に紫外線の漏洩に注意しているつもりですが、あくまで非常用のものです。決して安易に真似する事の無いようにお願いします。)
【活動の報告について】
経友会有志によるテレワーク支援等、対コロナ危機対処活動は折々「オンライン経友会」で取り上げていくつもりです。経済学部同窓会(経友会)の会員の皆様でご関心がお在りの方は、お手数ですが下記までご連絡下さい。
1 個人としては7月の地域校友会へのゲイム理論を利用したホームページ統合運用モデルの提案(8月には稼働)なども行っています。
2 厚生労働省Webサイト( https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html )
3 空気感染が疑われたサーズコロナウイルス感染症対策として、東南アジアで換気が実施され、効果を挙げたとも言われている。
4 AFP: https://www.afpbb.com/articles/-/3280112
5 日経新聞社: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58770440T00C20A5TJC000/
(上記URLはいずれも12月1日確認済。)