2019年8月4日(日)3時―5時、法大市ヶ谷キャンパス・ボアソナードタワー25階校友談話室で、同窓会通教支部総会が開催され、17名が参加し、楽しいひとときを過ごしました。
今回の総会は、一昨年以来であった。一同自己紹介の後、同窓会副会長で13年前まで通教の「社会政策」を担当してこられた村串仁三郎(法大名誉教授)による「フレンドシップの経済学」という小講演がおこなわれた。
小講演「フレンドシップの経済学」は、「人は混ぜ群れるか」の話しから、先生が長年研究されてきた日本の鉱山における鉱夫の仲間組織についてのユニークな活動(相互扶助と自分たちの技能養成をおこなう自治団体)の歴史を論じたもので、参考文献として先生の論文「常識を超えた江戸時代の鉱夫集団『友子』」(雑誌『現代の理論』2008年春号、15巻)のコピーが配布された。小講演のあと、再度、「みんなでおしゃべり・自己紹介」が行われ、各自の近況と自己紹介が行われた。
新潟から参加された平倉さんは、35年前、通教を卒業後、県下の教育界に入り、定年退職後は、県内の大学の特任教授を務めているなど興味深い報告があった。西原さんは、仕事の都合にあわせ沖縄から出席された。川上さんは、今年も新たな資格を取ったと報告。北海道の金津さんからは、参加できないのでと1万円の寄附が送られてきた。
大川代表から、教授会による来年経済学部創設100周年記念事業が10月24日(土)に予定されているので、ぜひ参加をと呼びかかけられた。古谷さんから、来年も総会の開かれるよう要望があった。
総会後には、靖国通りの居酒屋でおいしい料理と飲み放題のビールで盛り上がりました。(大川記)
参加者の氏名は以下の通り。
古谷昇 望月徹夫 中村寿徳 平川忠勝 澤村實 鈴木恵子 大竹久子
平谷文子 斎藤栄子 塚原茂延 矢田義徳 大川成一 及川勝敏 平川忠勝
村串仁三郎
総会後に寄せられた参加者の弁
平倉哲夫(1984年卒) 思い出深い一日をありがとうございました。
外堀の公園を行くと、ボアソナード・タワーが見えてきました。大学の校舎は新しくなっており、当日はオープン・キャンパスが開かれていました。未来の法大生となるであろう若者たちの賑わいが、法政大学ここにありと感じさせ、大変にうれしくなりました。
私が通信教育課程の経済学部商業学科に在籍した日々が、懐かしく思い出されます。63歳になった今も、当時からの浅学を大いに感じるところです。卒業など夢の夢かと、入学から卒業まで19歳から29歳までの10年間かかりました。高等学校「商業」の教員免許状を頂戴して卒業し、地元、新潟県公立学校教諭に採用されたのが30歳のときでした。
私はこれまでおよそ44年間働いてきたのですが、最初18歳からの約10年間は建築機械設備の現場監督、次の30歳からの約10年間は高等学校商業科の教諭、異動で次の約10年間は幼稚園から高校までを担当した教育委員会等の教育行政に、約10年間は中等教育学校や高等学校の校長等として勤務。現在は地元の私立大学で特任教授として教職課程を担当して4年目になります。当日、村串先生のご講演、同窓会の皆様との会話を楽しみながら、私のこれまでの歩みの原点の一つが法政大学であることを改めて感じた一日でした。因みに妻との出会いも法政の通教であり、今年で結婚40年になりました。
平谷 文子(1999年卒)
2年ぶりの支部総会は、村串先生の講演「フレンドシップの経済学」
日本の鉱山に存在していた友子制度が江戸時代からあり、労働組合とは異なつた制度だった。友子制度のお話には引き込まれました。鉱山というは、大変な過酷で、制度もないイメージしかなかったのですが、良い制度があったのだとイメージを一新しました。
「みんなでおしゃべり」では、村串先生、皆さんの在学中のお話のご苦労話が、思い出がよみがえりました。クーラーがない教室の授業は、終了後図書館へ走つた。懇親会も美味しいお料理をいただきながら、盛り上がりました。2年ぶり、女性が1名増えて嬉しかったです。
村串先生、大川さんありがとうございました。お疲れ様でした。
鈴木恵子(経.商2012年卒)
同窓会と云えば懐かしい学生時代の友人たちに会える場所でありますが、大学通信教育という環境で学んだ私達には時間を共有した仲間といえる存在が多いというかたはあまりいないのではないかと推測します。私自身がそうであり、友人を作る余裕が無い状態での勉学でした。
卒業後でも同窓の友人は作れるとの思いは卒業論文の準備に入った頃から持つようになり、卒業後の交流を楽しみに卒論・卒試に取り組んだ次第です。同窓会に参加するほど同窓の知人が増える事は喜ばしい限りですし、年齢というキャリアと近況の報告は前途の参考にさせて頂きたいと思います。この経済学部同窓会通教支部総会が継続して開催されることを望んでおります。村串先生には大変お世話になりまして、御礼申し上げます。日本中から参加者を集められますのは先生のおちからに他ありませんですし、卒業生側から村串先生を同窓会にお招き出来るようになるのはまだまだ無理ですので、今後もご指導下さいますようお願い申し上げます。
同窓の皆さんにまたお会いできますように、日々過ごしていきたいと思っております。皆さんのご健康をお祈り申し上げます。
大竹久子(経.商1993年卒)
飯田橋駅西口に5人で11時50分に集合し、神楽坂の「紀の善」でランチをしました。ランチをしながらのお喋りは、とても和やかで楽しい一時でした。その後、法政大学に向かいました。大学内ではオープン・キャンパスの為、多くの学生達で賑わっていました。15時になり、ボワソナードタワー25階校友談話室に入室しました。大川さんの司会ののもと、最初に自己紹介が始まりました。出席者17名でした。遠方では、沖縄の方が来て下さいました。印象に残った人は、新潟から来た方で、法大通信を卒業後、高校の教員試験を受験し、合格した事でした。本人は謙遜していましたが、並々ならぬ努力の賜物だったと思います。
2部では、村串先生の「フレンドシップの経済学」の中で、「常識を超えた江戸時代の鉱夫集団友子」友子とは我が国の鉱山に掘削、採鉱を担った鉱夫達、徳川時代に成立し、明治、大正期に著しい発達を遂げた鉱山労働者の自治的集団です。技術の伝承を行い熟練労働者の養成や傷病、冠婚葬祭時に於ける相互扶助等である。江戸時代の友子制度により明治、大正期の鉱山労働組合が出来上がった。戦後、労働組合の組織率は50%程あり、自立的だった労働組合は現在20%程になり、社会的発言力を失っている。派遣が増加し正社員も60%、この歪んだ働き方を我々の手で取り戻し希望がある未来にしたいと思います。
17時に終了し、懇親会の為、徒歩で10分程の居酒屋「土風呂」に到着、皆で乾杯し楽しい有意義な一時を過ごしました。
村串先生、大川さんにはお世話になり、大変感謝しております。
(文/写真・村串仁三郎)