第12回公開「グレードアップ講座」の報告

第12回公開「グレードアップ講座」は去る10月15日₍土₎市ヶ谷キャンパス外濠校舎S301教室にて開催されました。今回は2度目となる経済学部の菊池道樹教授をお招きして「中国の世界戦略・オンリーワンへの夢~歴史に観る志向と現実。日本への影響」をテーマにお話しいただきました。
講話の概要:「社会主義を目指す中国が市場経済・対外開放への転換、そして習近平体制になりポリシーが一変。中華民族の偉大なる復興こそ中国人の宿願であり強国の夢と強調しだした。その夢として目指すのは米国との2大国関係・新たなG2枠で地球を仕切りたいとの思惑である。その中身の主軸は経済で、グローバル下でのチャイニーズスタンダードに、元を基軸通貨としてオンリーワンへと繋げたい夢を内心に抱いていると。その夢の実現に国益として豊かさ・強さ・維持に資源(エネルギー・原材料・食料)の確保が必要である為にインフラ投資銀行(AIIB)を設立した。また持続的経済成長を目標に構造改革として量から質(技術・イノベーション)への転換である。
中国の主要企業は国際的知名度やブランド力がなく、外資との合弁企業に依存し外資からの受託生産状況にある為、海外企業の買収を進め買収企業のブランドをそのまま活かし中国ブランド化する戦略である。
近年中国はより良いモノを求める動きは活発で、特にマイカーは急速に普及しており欧州主要国は中国市場がまだ伸びると見込んでいる。
一方中国経済はブレーキがかかりつつあると停滞論・崩壊論もある。その理由は低賃金労働での成長パターンは終焉、また少子化・高齢化による中長期での人口構造の変化等で減速は避けられない。その停滞は世界経済の停滞崩壊につながりかねないが、広い中国内の潜在市場は一つでなく膨大な吸収力がある。
近年、日本企業も撤退や進出の両方向の動きはある。日本経済も労働不足・消費市場の縮小で潜在成長力が低下し当面中国市場が救いで、自動車産業の現況が象徴的である。日本の家電は圧倒的優位だったが競争は激化し、中国製品の需要も増え価格も安く徹底したサービス体制に日本は勝てないしその差は縮まっている。難しい競合の中WINWINの関係を模索すべき」と締めくくられた。
講座後の懇親会では先生共々楽しく大いに盛り上がりました。

 

講演する菊池先生 講座後、居酒屋で寛ぐ参加者

 

(文/組織部会 斎藤孝夫・写真/伊藤章)