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法政大学経済学部同窓会>森嘉兵衛賞>第17回
今年度はA賞に該当者がいなく、B賞だけにとどまった。 B賞の野原建一氏は、1943年に東京に生れ、1969年に法政大学大学院修士課程を終了後、1970年に長野大学(旧本州大学)講師に就任し、1984年同大教授をへて、1989年に広島県立大学(現県立広島大学)教授、1994年同大学院教授となり、2008年3月に退職された。 今回B賞を受賞することになった野原建一著『たたら製鉄業史の研究』は、これまでとかく製鉄業は、八幡製鉄所の設立によって生れた近代製鉄業にしか注目されてこなかった中で、たたらと呼ばれたわが国の在来製鉄業、著者の用語では「和式製鉄業」について研究したもので、近世後期以降、市場に和鉄を供給しつづけ、近代製鉄業によって駆逐されていく在来製鉄業の歴史実態を解明した特記すべき研究である。 特に、これまで注目されてこなかったたたら製鉄業の技術過程、生産構造、経営構造、そして市場構造を考察し、これまで部分的な研究にとどまっていた、たたら製鉄業史を全体的に通史的にとらえなおし、「和式製鉄業」がわが国の産業発達史において果たしてきた積極的かつ大きな役割を明らかにした貴重な労作であり、審査委員会は、本書がB賞にふさわしいと判定した。 2009年3月末日 森嘉兵衛賞審査委員会 審査委員会委員長 経済学部長 宮脇典彦 委員 萩原進、森広正、村串仁三郎、小野崎敏(製鉄史研究家) ■受賞者詳細 (クリックすると略歴と講評・解説へ飛びます) B賞 野原 建一『たたら製鉄業史の研究』 |